うつと躁、2つの状態を行き来する双極性障害について

うつと躁と。

躁と軽躁

「双極性障害」とひと口に言いますが、例えば同じように躁うつの心を抱えている私とあなたがクリニックへ行ったとして、診察後に告げられる病名はそれぞれ、別々のものかもしれません。
私は「双極性障害Ⅰ型」と言われ、あなたは「双極性障害Ⅱ型」と言われるかもしれません。ⅠとⅡ、単なる数字の違いではありますが、この二つには大きな違いがあります。

上に書いた「あなたと私」の話を例に取るなら、より重症なのが私であるという言い方が出来るでしょう。というのも、あなたが告げられた「Ⅱ型」は、躁うつのうち、躁が「軽躁」という状態にとどまっているからです。
それに対して、私の躁状態は「躁」という状態になっています。躁と軽躁、二つのタイプが双極性障害にはあるわけです。
読んで字のごとく、軽躁は、躁よりも軽い躁状態を意味します。このときの重さ、軽さは、「躁状態がどれほどの期間つづいたか」ということで決まります。
具体的には、私の「躁」は1週間以上つづきます。何日も何日も、私の心は無理な高揚を続け、ついには周りを見ることもなくなってしまいます。私は法や倫理の定める社会的なあるべき姿をしばしば見失いがちです。
ついには、そのまま社会生活を送っていると、高まった気分のまま周りに迷惑をかけてしまうかもしれないということで、病院への入院を考えなければならなくなるのです。

それに対して、あなたの「軽躁」は、4日間ほどで収まります。もちろん、その4日間は私のように気分が大きくなり、自信過剰になってしまうことがあります。
しかし、4日後には徐々にその気分は下降線をたどり、軽く気分が沈んだ状態に落ち着くことになるのです。

もちろん、軽いから、重いから、治療が必要だとか不要だとかいう話にはなりません。どちらにしてもクリニックでしっかりした治療を受けることが必要です。