うつと躁、2つの状態を行き来する双極性障害について

うつと躁と。

病気のメカニズム

双極性障害は、別の言い方で表現すると「躁うつ病」となります。
最近では、似た病気である「うつ病」との違いをハッキリさせるために、「躁うつ病」という用語よりはむしろ、「双極性障害」の方をよく使うようになっています。
ただ、「双極性障害ってどんな病気?」と聞かれたときに説明する場合は、躁うつ病という言葉を使った方がわかりやすそうです。

うつ状態と躁状態。この二つの状態が極まった症状を、交互に発症してしまうというのが双極性障害の概要です。
1週間、原因不明の激しい自己嫌悪に苛まれていたかと思えば、次の1週間は根拠不明の自信家となってしまう。そういう極端な心の振り幅を示してしまうのが、この病気の特徴です。
人の感情や思考をつかさどっている脳内で、感情や思考の情報を運んでいる神経伝達物質の発生量が極端に増えたり減ったりすることで、この病気は起きるとされています。
感情が大きくなるときがあり、思考がやたらと気宇壮大になってしまうときがある。かと思えば、意気消沈してあらゆる気力を失ってしまうときがある。
この振り幅の大きさを、神経伝達物質の極端な増減が説明しているのです。

ところが、肝心の、「なぜ神経伝達物質の発生に異常が現れるのか?」という疑問に対しての答えは、確たるものを提出することが出来ません。
社会的な環境がそのような状態に人を追い込んでしまうというパターンもありますし、もともと自律神経にそういった傾向があったというパターンもあります。
「あなたの双極性障害の原因は、これです」とビシッと完璧な自信を持って言いきれるようになるには、もう少し時間が必要なのです。

ただし、双極性障害のメカニズムについては上に書いたように解き明かされているので、治療すること自体は不可能ではありません。